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3月31日・4月1日に千葉・幕張メッセで開催された「アニメコンテンツエキスポ2012」にて、「戦姫絶唱シンフォギア」のステージイベントが1日に行われた。
開演時間になると、ステージには風鳴翼役・水樹奈々さんが颯爽と登場! オープニングテーマ「Synchrogazer」のイントロが流れ出すと、会場の興奮と熱気は一気に高まり出す。魂のこもった水樹さんの歌声で、イベントは最高に熱いスタートを切った。
歌い終わり、大歓声に笑顔で応える水樹さん。その次の瞬間には、防人である翼のごとく真剣な表情になり、こう告げる。
「――雪音、頼んだぞ」
水樹さんに呼ばれて姿を現したのは、雪音クリス役の高垣彩陽さん!
水樹さんからのバトンを受けて歌うのは、もちろんエンディングテーマ「Meteor Light」だ。
高垣さんもまた、情熱的でパワフルなパフォーマンスを披露して、会場をますます盛り上げてくれた。
2曲続けてのステージですっかりヒートアップした会場だが、ここでちょっと一息。 司会の鷲崎健さんが登場して、トークショーの始まりだ。 まずは歌い終えたばかりの2人に感想を聞くと、
「(客席に向かって)皆さん、朝から元気ですね!」(水樹)
「緊張していましたが『雪音、頼んだぞ』と振ってもらって、すごくうれしかったです!」(高垣)
と興奮冷めやらぬ様子。
そして「シンフォギア」を語る上で欠かせない我らが主人公・立花響役の悠木碧さんがここから合流! 響のキャラクターソング「撃槍・ガングニール」のイントロが流れる中、 まるでそのままライブが始まるかのようなノリノリのテンションで登場する悠木さんは
「後ろで2曲とも踊ってきちゃいました」
と、満面の笑顔を見せた。
シンフォギア装者を演じる3人のキャストが揃ったところで、まずはご挨拶。
「『シンフォギア』のステージに出させていただくのは初めてですが、
最終回を迎えて熱い想いがたぎりまくっているので、
今日は皆さんと一緒にいろいろお話しできたらうれしいなと思います」(高垣)
「“朝10”から『Synchrogazer』を歌うという、なかなか濃い口な始まりでしたけど(笑)、
『シンフォギア』という激アツな作品にはぴったりなんじゃないかと思います。
熱いステージを、今日は最後まで楽しんでいってください!」(水樹)
「普段は『私、呪われてる~!?』と言っている響ちゃんですけど、
今日はこんな場所に立ててとてもうれしいです! (響の声で)祝われてる~!!」(悠木)
「シンフォギア」キャスト陣と鷲崎さんによるトークショーが行われるのは、 昨年12月の第1話プレミア上映会以来のこと。 その時は放送開始前ということで「言っちゃいけないこと」がいっぱいあったが、 今回は最終回放送後のイベントなのでネタバレもすべて解禁。 鷲崎さんから「ネタバレOKです」と告げられると、キャスト3人も「やったぁ!」と大喜び。
そんな中、最初に鷲崎さんが気になるシーンとして話題に挙げたのは、「シンフォギア」最大の特徴ともいえる歌唱シーンだ。
「いっぱい歌いましたね!。最終回は、ついに3人で!」(水樹)
「曲も本当に素敵で、最終回は3人で“せーの!”で歌わせていただけて、すごく感動しました」(高垣)
と、クライマックスでは響・翼・クリスの3人が力を合わせて歌う場面が見る者の感動を呼んだが、 最終回に限らず「シンフォギア」の歌唱シーンは実際にアフレコスタジオで演じながら、台本を片手にその場で歌っている。
「歌とアクションが合っていないといけないし、
特に3人だと画面で展開している技が一番大きな人が歌でもピックアップされるので細かくニュアンスを拾っていました。
みんなに見られながら歌うのも恥ずかしかった……よね?(笑)」(水樹)
「アフレコ後に録ってはいたんですけど、
お芝居でウワーってやって温まった後に、また温まるというのが(笑)」(高垣)
と、この作品ならではの苦労話も飛び出す中、 なぜか悠木さんだけはちょっとおとなしくなっていた。
鷲崎さんが「どうした?」と聞くと、
「あの時(最終回)を思い出すと……なんて言うんですかね? 皆さん、察してくださいよ! このお二人に挟まれて歌うんですよ!」
と悠木さん。
緊張MAXの悠木さんの心を解きほぐそうと、 客席からは「よかったよー!!」と温かい声援が投げかけられる。
「絶唱超かっこよかった!」(水樹)
「あおちゃんの成長も見せてもらえました」(高垣)
という2人の優しい言葉もあって、心なしか悠木さんは目が潤んでいたようにも……。
最終回のアフレコが
「終わった後、みんな気持ちのこもった拍手と熱い握手が… 1クールのアニメとは思えないくらいの一体感があった、すごく熱い現場でした」
と水樹さんが語るような、アフレコ現場での熱さがステージ上で再現されたかともいえる一幕だった。
続いての話題は「金子語録」ともいわれている、原作・脚本の金子彰史氏が書く独特のセリフ回しについて。
「こんなに『防人』って言うことになると思いませんでした(一同笑)。
中学の教科書に出てきたぶりです(笑)。最終回でクリスちゃんが『やっさいもっさい!』と言うのも、モノローグなのに……とか(笑)」(水樹)
「現場でも皆さんに、高垣が本番でどう言うか楽しみだなと言われました(笑)。
最終回は宝庫でしたよね。沢城(みゆき)さんはフィーネの『逆さ鱗(さかさうろこ)』を“これは『逆鱗(げきりん)』ではなく……?”と確認されていました」(高垣)
「響は、言葉は普通なんですけど、様子が若干…な子なので(笑)。 “もうちょっとだけ気の抜けた感じにしてください”と言われた結果、どこにも力が入らない感じになりました」(悠木)
この悠木さんの発言をきっかけに、響の主人公らしさについて考える(?)展開に――。
「11話のフィーネが『月を穿つ』と言うところで、響は『月を?』って言っていて。緊張感という文字はないんだなーと」(悠木)「そこの距離感というか、バランスが、響の器の大きさなのかなって」(高垣)
「みんな我が道を行くキャラしかいないから(笑)、響が唯一和ませてくれる」(水樹)
「いつになったら『行くぜ、みんな!』って言えるのかな? いつも、みんなが行っちゃってから『よし!』みたいな感じなので……。 響はヒロインを全部攻略して、最後にフィーネを攻略しに行ったって、私は思っているんですけど」(悠木)
「主人公って、そっちの意味での主人公だったの!?」(高垣)
「恋愛ゲームでいうところの主人公です(笑)」(悠木)
この話題でも名前が出てきたフィーネが櫻井了子と同一人物であるなど、 衝撃的な展開が相次いだ「シンフォギア」の物語。 キャストの中では、「Synchrogazer」の作詞をする都合上、水樹さんだけが全体の流れを先に把握していた。
「9話までの脚本と10話以降のプロットを、作詞をするためにいただいていて。
だいぶ早い段階からフィーネさんの正体がわかって、ドキドキでしたっ!みゆきちゃんも“1話から悪者オーラが出すぎているけど大丈夫かな?”と言いながら演技していて(笑)、新鮮でした」(水樹)
歌、セリフと来て、もうひとつ気になる要素といえば各キャラクターの使う必殺技だ。
「翼は『蒼ノ一閃』とか、巻物風に技の名前が出てきて、和風なところがめっちゃかっこいいんです!」(水樹)
「翼さんの『影縫い』って技があるじゃないですか。翼さんの、奏さんを引き止めたい想いと重なって、響を止めてくれたりもするんですけど、あの場面でぶわっと涙が出てきてしまいました」(悠木)
奏や翼、クリスには固有の必殺技があるが、 アームドギアを発動できない響はシリーズを通して必殺技も出せないでいた。 そのことについて鷲崎さんが「最後の最後まで、ずっと必殺技のなかった人やのに……」と話を振ると、 すかさず悠木さんが
「シンクロゲイザー!!」
と大絶叫!
最終回で響を中心に3人が協力して繰り出す必殺技はズバリ「Synchrogazer」と名づけられ、CDジャケットのタイトルロゴそのままの形で画面に技名として表示されたのだ。
「9話のアフレコが終わったときに『水樹さん、折り入ってお話が……』と金子さんに言われて、 『私、何かやらかしたのかな?!』と思って(笑)。 そうしたら『Synchrogazerを技名として使わせてもらっていいですか?』と! 『えーっ!? 喜んで!!』みたいな(笑)。 その後、『どんなフォントがいいですか?』と聞かれたので、 『いや、もうかっこよければなんでも!』と言ったら、ああいう形になりました!感激でした!」
と、秘話を明かしてくれた水樹さん。
「最後の最後の大技で、3人が手を取り合って戦いに行くというのが超かっこよかったです。 オンエアを見たときには『Synchrogazer』!? となりました(笑)」
と、高垣さんも「Synchrogazer」の必殺技化には興奮した様子。
また、
「個人的には、クリスちゃんのギアがめっちゃかっこいいなって」
と悠木さんが言うと、
「ネフシュタンの鎧を着て出てきた後に『アーマーパージだ!』って脱いで、実はシンフォギアの装者だったということがわかるという、ドラマがありました」
と、クリスの物語を振り返る高垣さん。
それを受けて「ネタバレ関係なしでしゃべれるのって、やっぱりいいですね!」とうれしそうな鷲崎さんに
「本当に『シンフォギア』はしゃべれないことがいっぱいだったので」
と答える高垣さん。
話は盛り上がる一方だが、残念ながらイベントの時間はここまで――。
「今日は皆さんの歌を聴けて、皆さんの熱が感じられて、
『シンフォギア』の響という役でここに立てたこと、
そして語れたこと、とってもとっても、うれしかったです!!
(響の声で)『私、祝われてる~!!』。ありがとうございましたー!!」(悠木)
「『シンフォギア』は歌に芝居に熱い作品で、
作品に込められた、誰かの夢や情熱が皆様に届いて、
それをご自身のものにしていただいて、ご自身の夢をかなえる力にしていただけたら幸いです。
また、10月にライブも発表されましたが、
キャラクターソングとかもこの『シンフォギア』ならではの、
音楽と密着しているからこそのストーリーがある音楽になっていますので、
全方位から『シンフォギア』をこれからも楽しんでいただけたらと思います。
本日は皆様どうもありがとうございました! ……(クリスの声で)『ちょっせえ!』」(高垣)
「最終回が終わって、寂しい気持ちでいっぱいだったので、キャスト3人また揃うことが出来て、
また『シンフォギア』を熱く応援してくださった皆さんとこうやってお会いして、
イベントが出来たことがすごくうれしいです。まだまだ話し足りないですし、
歌い足りないので、また秋のイベントで皆さんにお会いできたらいいな!
ぜひ遊びに来てください!よろしくねー!! ――それまで剣の似合う女として(笑)、より自分を磨いておきたいと思います。本当にありがとうございました!!」(水樹)
時間としてはあっという間だったが、楽しく、熱い時間を出演者とファンが共に過ごすことのできたイベントとなった。