差し出した手は拒絶され、突きつけられた切っ先はどこまでも鋭く冷たい。少しずつ、だが確実に心を摩り減らしていく響。翼もまた、己の弱さに誇りを蝕まれていく。
再び湧き上がる衝動は、より確かなものへと移ろい、鎌首をもたげた蛇は、すぐそこにまで迫り来る。