知らず口ずさんでいたあの旋律は、果てしなく広がる戦場の地平に置いてきた。 誰よりも速く、どこまでも遠くと求めるあまり手放したもの。 だがそれが、暗闇を切り拓くための灯火だとしたら。
優しい声はいつだってわたしを導き、背を押してくれた。 もう逢えないことよりも、出逢えたことが嬉しい。